ものの値段が安くなっても喜んでばかりいられないという話
ちょっと前に、無印良品が1100品の値下げ
無印良品が1,100品目の値下げ断行!ファイルボックスも3足えらべる靴下も対象!100均以下の商品も誕生
という話題がネットに出ていました。
私は無印良品をよく利用していますし、これから消費税も上がるという事を考えると、消費者としてはやったぜ!という感想でした。
しかし一方で、それらの製品を作っている会社からすれば、また無理を言いやがって…という気持ちではないかと思いました。
お店に商品が並ぶまでの流れ
一般的にお店に並ぶまでの間に次のような流れを踏みます。
1.工場での生産
2.輸送
3.卸売業者の倉庫
4.輸送
5.小売業の物流センター
6.輸送
7.お店
見てわかる通り、何度も輸送が必要です。
しかも、物流危機が叫ばれている昨今では、配送料は値上げの一途です。
また、働き方改革という事で、一人当たりの労働時間は減っていますが、別に生産性が上がったわけでもないので、結局、人が増えて人件費が上がっています。
という事は、その対価は誰かが負担しなければいけない訳で、今回の無印良品が負担する。
…訳もなく、恐らくその間の業者が負担していると想像されます。
もちろん、それぞれが努力をして、少しずつコストを下げ、生産性を上げた結果安くなるというのが理想的ですが、最近はそれも限界なんじゃないかなって思っています。
その結果どうなるのか?
1.量目や品質の低下
例えばみんな大好き「うまい棒」の大きさがだんだん小さくなっているのをご存知でしょうか?
うまい棒を10円で売り続ける為の施策だと思いますが他にも同様の商品はあります。
(いつの間にか容量が減っている商品wiki - いつの間にか容量が減っている商品wiki)
また、宅配便における時間指定可能時間帯の減少など、サービス低下を招く事態も起きています。
2.販売中止やサービス中止、倒産
利益が取れなくなれば、その商品やサービスは立ち行かなくなります。
慈善事業ではないので、企業はそうした商品やサービスをやめてしまうでしょう。
それだけならまだしも、提供元の企業にしわ寄せがいった結果として、それらの企業が倒産してしまう可能性もあります。
まとめ
値段が安くなる事は嬉しい事ですが、その裏側では色々なコストがかかっている為、それを度外視した値下げは結局、消費者の不利益に繋がるという事です。
じゃあ、どんどん値段が高くなって良いの?と言われるとそれは違いますが、適切な対価を支払うことが大事だと思います。
私たちが購入するモノやサービスの裏側には、様々なコストがかかっている事を忘れずに、それらに対価を払う必要があるという事を忘れない事と、適度にお金を使って経済を回す事が重要だと思います。